プロジェクト2010 その2

前回は簡単なさわり部分をご紹介しましたが、
今回は、貯蔵庫の実態をご紹介させていただきます。

【第二話 謎の貯蔵庫に実態は・・・】

浜松市天竜区。丸山製茶のある掛川から車で数時間走ると、街の喧騒を外れた新緑に囲まれた自然風景が広がる。森林から出るマイナスイオンに囲まれたこの土地は、県外・県内から観光地・避暑地として愛されている土地である。
そこからさらに進み、山の麓部分にまで行き、長いトンネルを抜けると、謎の貯蔵庫がそびえ立つ。自然の木々に囲まれ貯蔵庫は、どこか歴史の証人であるかのようにどっしりと構えたつ。

その外見は、トンネルのようにも見えるが車や電車が走れる道は無い。いったいこの貯蔵庫の実態は何なのだろうか?
貯蔵庫の正面には6メートルほどの高さがある扉があり、ヨーロッパを思わせる重厚な彫金とステンドグラスが装飾されている。
重い扉を開ければ暗く長い道のりが続く。長さは1000メートルを越えるだろう。
聞けば、この貯蔵庫は、1967年から旧国鉄事業により現・天竜二俣駅から飯田線・中部天竜駅までの路線として開通する予定でつくられた幻の路線・佐久間線のトンネルの一部であった。だが、本来電車が走る予定であった静岡-長野を結ぶ夢の路線は、1980年国鉄再建法により志し半ばにして凍結され、約13kmの区間(35KMの路線を予定していた)の工事で終了となり、今尚界隈には、築堤やトンネル・橋だけが残っている。

2年前、本来の目的を失い取り残されていたトンネルに一筋の光明が見えることとなる。
それは地元の有志がトンネルをワインセラーとして復活させたのであった。
トンネルとワインではつながりがないように思われるが、トンネル内の環境は、年間を通じて温度が16~18度、湿度が70%程度という貯蔵・熟成に最適な環境であり、まさに天然冷暖房付の貯蔵庫であったのだ。
この貯蔵・熟成に最適な環境には、ボルドーのフランスワイン協会役員が環境を絶賛したと聞く。

そして、今年、新たなプロジェクトが始まった。秘境の地・静岡県天竜にて、ワイン貯蔵庫でのトンネル熟成茶がスタートしたのだった。

(以降、次回に続く)

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